すみやきの小説置場

小説を書き始めた18歳から三十路の今に至るまでのすみやきの小説置場

とりもどす!

「即興小説トレーニング」にて執筆。http://sokkyo-shosetsu.com/
お題:今の整形 必須要素:入れ歯 制限時間:15分
 不細工にすることに定評のある美容外科医がいた。

 この医師が手術をするとほとんどの患者は不細工になってしまった。

 そんな腕前だから、客はほとんどいなかったが、一回だけ儲かる時期があった。

 今日もある女性がやってきた。いつものように手術は終わる。

 結果はさんざんだが、女性は満足した表情で帰って行った。

 その一ヶ月後、彼女はまたその美容外科医にやってきた。

 国会議員のバッジをつけて――。

「選挙に出るたびにつく『かわいすぎる』って肩書きが嫌で嫌でしょうがなかったんです。この顔で当選して初めて国民のみなさんに認められた気がしました」

 彼女はわざと歯並びを悪くした入れ歯を輝かせて、笑っていた。